本記事は「三島の文化応援プロジェクト」によるレポートを転載(一部修正)しています。

アルテ・プラーサ主催のワークショップ「水の音をかたちにしちゃおう」が12月12日に楽寿園の展示場で開催されました。

ワークショップに参加されたのは13名の小学生とその保護者さん。
そして講師をされたのが、立原真理子さん、永冶晃子さん、二村有音さん
夏に三島で水の音から生まれるかたち展を開催したアーティストで、子ども達にも五感を使った体験をしてもらいたいというアルテ・プラーサの想いから今回のワークショップが実現しました。

はじめに3人のアーティストの作品についてそれぞれから解説。
作品に使われている素材として、蔓(つる)や和紙、石膏なども紹介されました。

トーク1

写真は立原さんが作品に使われている「蚊帳」。紙に絵を描くだけじゃない、いろんなものが作品になっていくんだね、と子ども達も興味深々です。

今回、「水の音をかたちにする」ということで、本格的なマイクを手にでヘッドホンをして楽寿園の色んな音を聴いて集めるという体験もできました。音声さんみたいで子ども達もテンションがあがります。

集音2

水にマイクを近づけると、いつもと違った聴こえ方がする。
子どもにも大人にも新鮮な体験です。

「かたちにする」の素材として、障子紙と水彩絵の具が用意されました。
障子紙には触ったことがないという子も多く、くクシャクシャにしたり、染めたり、濡らして描いたり。
その特徴や面白さも解説されて、子ども達はやってみたい気持ちでいっぱいです。

障子紙レクチャー

まずは小さな紙でちょっとだけ体験。本番はお昼を食べてから!

紙のためし

お昼から戻ると、会場には69cm幅の3.6mの障子紙が人数分広げてあります。

次にそれぞれの障子紙の前に座った子ども達が「耳」に集中する時間です。
会場で聞こえが音、「この音はどんな色だと思う?」と投げかけると子ども達からは黄色、青、緑、色んな色の名前が出てきました。

そして予め三島市内の川で収音された水の音が流されます。
子ども達はじっくりその音に耳をかたむけ、そんな色に感じるかイメージを膨らませました。

さていよいよ制作です。

デモスト

こんな大きいの描いたことない。描けるかなあ、という声も聞こえながら、講師のデモンストレーションが始まると、子ども達も私もやる!という勢いが会場に広がり、みんなが一斉に自分の紙に向かい始めました。

制作中1

集中して描く様子は小さなアーティストそのもの。

制作中3

できあがった作品はどんどんつるされていきます。障子紙は一人2枚用意されていました。
一枚を熱心に仕上げる子。水の流れの様に勢いよく2枚を仕上げていく子。
まわりの子が何をしているかを気にする様子はあまりなく、みんなすごい集中力で自分の作品に向かっていました。

90分ほどの制作時間もあっという間に終わり、もっとやりたい!という声もあちこちで聞こえます。
完成作品(一部)がこちら。

完成作品1
完成作品2

最後にせっかくの大作をみんなで見てみる発表会です。

講評1

子ども達もそれぞれに、頑張ったこと、こだわったところ、気に入っているところなど、想いを話してくれました。
講師の先生からは、一人一人の制作中の様子も交えながら、作品のいい所やその子の持ち味などが話され、子どもと一緒に聞いている保護者の方にも様子が伝わる楽しい発表会でした。

今回の作品がとてもすばらしいので、この作品を展示する場所を設けたいと考えています。

水の音に限らず、色々な地域にあるそれぞれの音が子ども達の手でこうやってかたちになったら、すごく素敵だなと思いました。