11月4日(日)、アルテ・プラーサ企画による「するがのくにの芸術祭 富士の山ビエンナーレバスツアー」が開催されました。
富士の山ビエンナーレは富士や蒲原など、富士川をはさんだ地域で行われている芸術祭で、今回で3回目を迎えます(2018年は11月25日まで開催中)。
ツアー参加者は総勢25名。三島駅から三島観光のバスに15名が乗り込み、小1時間で富士に到着。芸術祭の起点ともなるインフォメーションセンターがあるイケダビルで、実行委員長の谷津倉氏をはじめ、残りの方々が合流しました。



まずはそのままイケダビルに展示されている美術作品を鑑賞。6人の方の作品が展示されています。時間によって仕掛けが動き出すお婆さんの思い出や、屋上で天に向かって伸びていく竹を使ったアート、静岡のお茶農家でもある望月章司さんの現代の農業を考える作品(こちらはご本人に作品解説をしていただきました!)などを鑑賞した後、ビエンナーレ期間限定で(基本は金・土)カフェとして開店している、国の登録有形文化財「旧加藤酒店」の店内を見てから、富士本町エリアの徒歩で行ける他2会場へ。

その後バスに乗り込み、富士川や、周辺の歴史の説明を聞きながら、蒲原へ。こちらもやはり登録有形文化財となっている大正時代に開業した旧五十嵐歯科医院で、建物の説明をいただきながら、中に展示されている2美術作品を鑑賞(こちらも、作家さんの説明あり)しました。

その他の詳しい説明は割愛しますが、もう1点の富士川エリアも含め、今回は実行委員会で組んでいただいたコースだったので、1日ですべての展示物や、それだけでなく周辺の歴史的建造物も説明を受けながら効率よく回ることができました。実行委員長やアーティストの方々が直に解説をしてくださり、それぞれの作品への背景を伺うことで、さらに見方が深まり、芸術に親しむことができました。

写真は、トイレットペーパーを消しゴムで削ったそのカスだけで作られている紙の神様や、女優の常盤貴子さんのお父さんの実家である、小休本陣での森をイメージした作品、使われなくなったお茶狩り機のオブジェ(動く)。他にも、おお!っていうものがいっぱい。子供には、小人気分になれる箱が特に人気でした。

美術家の方が作った作品が3つの町のエリアに固まって点在しており、どこも無料で鑑賞ができます。それぞれの駅周辺から徒歩で鑑賞ができ、特設カフェや、ご当地料理が食べられるお店、東海道をはじめとする歴史を感じることができる建造物や街並みなど楽しむことができます。

文化財やお寺の中で見られる作品もあったり、動く仕掛けのものも多々見られたり。子供連れの参加者も多かったのですが、子供たちも、興味津々に見ているものも多く、また、子供同士で仲良くなったりと、和気あいあいとした雰囲気でした。
鑑賞後には、富士の山カフェで交流会もあり、意見交換や地域とアートのつながりをどのようにして行ってきたのか、広がりや苦労、今後の富士の山ビエンナーレについてなどを、質問を交えながら話を伺いました。

カフェで谷津倉実行委員長による説明を受ける